なぜ今、『ペスト』なのか。
COVID-19のパンデミックが続く今、
アルベール・カミュの小説『ペスト』が世界中で読まれています。
70年前の物語のさまざまなシーンが、
現在のコロナ禍の世界と重なります。
「この不条理をどう乗り越えるか」
不条理が他人事でないということを知った今、
『ペスト』というフィクションを通して、
まだ見えぬ未来を想うことができるはずです。
アルベール・カミュの『ペスト』
カミュは自らが生まれ育ったアルジェリアのオラン市を伝染病が襲ったと仮定して、壮大な物語を紡ぎあげました。
医師たちの奮闘や仲間との連帯、
信仰心の危機、犠牲者との距離、己の役割、
そして、ふいに訪れる、平常。
ロックダウン(都市封鎖)された町で、主人公の医師リウーをはじめとした魅力的な登場人物がペストの脅威にそれぞれの方法で立ち向かいます。
その姿に、我々の「今」を投影せずにはいられません。
「作品のイメージをこわさないように、
原作の符号をなるべく拾って脚本にしたつもりです。
この人形劇公演や映像作品が原作への入り口になれば本望です。
(脚本・演出すがの公)」
ダンボールシアター『ペスト』
楽曲提供 = 蝦名摩守俊
楽曲提供はシンガーソングライター・蝦名摩守俊(えびなますとし)。脚本演出すがの公と組んだ作品作りには定評がある。『St. James Infirmary』、テーマソング『薄暮のとき』等、計3曲を提供。
■蝦名摩守俊プロフィール
北海道稚内市出身。
2001年に兄弟デュオ『SE-NO』を結成。CD全国リリースを経て、NHK番組「ほっとニュース北海道」などTVCMにも起用される。
2019年春シリーズワンマンライブ「It is Born Naturally.」開催。
同年9月、4thソロアルバム『TIME』をリリース。
「我々二人の前に、カミュと言う大きな白鯨が立ちはだかっているような思いでした。
新型コロナで活動休止を余儀なくされた時期に、
蝦名摩守俊くんと『ペスト』に取り組めたことは救いでした。(脚本・演出すがの公)」
キャスト・スタッフ
リウー 川口檸檬(寺の娘)
タルー 籔中耕
グラン 山田ヒデノリ(My夢Project)
コタール 後藤文一郎(AB【a:be:】)
パヌルー/バルコニーの老人 明逸人(ELEVEN NINES)
ランベール 能登英輔(yhs)
オトン/局長 前田透(劇団・木製ボイジャー14号)
猫/リウーの妻 中塚有里(劇団清水企画)
知事/マルセルとルイの母 磯貝圭子(札幌座)
リウーの母 大橋千絵(omoi オモア)
ジャーヌ/フィリップ 平田咲彩(劇団ひまわり)
ホテルの支配人/道学者 由村鯨太(わんわんズ)
ゴンザレス/車掌1 白石直也(E-Pin企画)
ラウル/小役人 飯野智行
メルシェ/ガルシア 孤独ユウスケ
夜警/水色小男 山田百次(ホエイ・劇団野の上)
リシャール 石川亨信
カステル 赤坂嘉謙(劇団清水企画)
市民A 菅野真理子
<以下、(札幌ハムプロジェクト)>
ネズミ/ミッシェルの妻/マルセル 天野ジロ
カラス/たばこ屋のおかみ/ルイ フルサキエミ
犬/イスパニア爺さんの妻/ラジオ 傍嶋史紀
雀/車掌2/新聞 渡辺ゆぱ
笑っている人 漆澤朋美
ミッシェル/警官 竹屋光浩
市長/イスパニア爺さん すがの公
[スタッフ]
脚本/演出:すがの公
操演:渡辺ゆぱ/傍嶋史紀/天野ジロ/フルサキエミ
照明:竹屋光浩
スチール撮影:平田咲彩
楽曲提供:蝦名摩守俊
音響:漆澤朋美
編集:すがの公
映像撮影/編集:菅野優美子
人形制作:ダンボールシアター、佐々木陽子
制作:札幌ハムプロジェクト
プロデューサー:すがの公