ダンボールシアター新作『ビッツ』座談会

今月、ダンボールシアター新作『ビッツ』の公演があります。もうすぐです。
ちょっと意気込んでみようというわけで座談会です。

では、自己紹介からお願いします。

すがの公：司会と脚本演出のすがの公です。
渡辺ゆぱ：ダンボールシアター代表、渡辺ゆぱです。好きな造形は動物です。
傍嶋史紀：Amazonのダンボールを、取っておくべきか迷ってしまう傍嶋史紀です。
すがの公：結局どうすんの？
傍嶋史紀：捨てます。
すがの公：そこは取っとけや（笑）
竹屋光浩：照明スタッフの竹屋光浩です。ダンボールに夕日の照明を当てるのが好きです。
すがの公：この四人で座談会します。
全員：よろしくお願いします。
すがの公：気合い入ってる？
渡辺ゆぱ：入ってます。でもダンボールシアターの気合いってとっても静か（笑）ふつふつとしたやつ。
傍嶋史紀：わたしはとにかく楽しみにしています！
すがの公：お客さん気分か（笑）
竹屋光浩：僕はまだ稽古参加できてないので、はやく加わりたい気持ちです
すがの公：早く来い（笑）

札幌市円山山頂にて。傍嶋・渡辺

新作『bit’s』の見所はなんですか？

渡辺ゆぱ：ダンボールの造形が進化していることに是非注目していただきたい！
このダンボールシアター立ち上げから気づけば3年経っていたのですが。
3年間の間に名作「ペスト」も上演させていただいて、
確実にダンボールの扱いは進化していると思うので。

『ペスト』本番の様子

すがの公：今までとの違いはなんだい？
傍嶋史紀：『ボロ』と『星の王子さま』はゆぱ一人の声＆操演。『ペスト』は大勢の声＆４人の操演。今回『ビッツ』はゆぱそば２人の声＆操演。
だから、またぜんぜん違うものになりそう。
渡辺ゆぱ：照明を一人でやらなくて良いのはとってもありがたいです（笑）

『ボロ』はいいだ人形劇フェスにも参加しました

すがの公：三年でなにか変わったことはありましたか？
渡辺ゆぱ：三年前の『ボロ』の時期は「台詞を言いたく無い。けど、人前には出たい。」という究極のわがまま言ってた時期でした（笑）
竹屋光浩：無理難題ですね
すがの公：（笑）でもその制約のおかげでダンボールシアターが産まれたわけです。
傍嶋史紀：なるほどお

竹屋、子供らのアンケートに感涙

コロナ禍の劇作はどうですか？

すがの公：コロナ禍の上演についてはどうですか？
渡辺ゆぱ：去年コロナ禍初の『ペスト』をやって、観てもらうことが当たり前じゃなくて、すごいありがたいことだと逆に気づかせてもらいました。
傍嶋史紀：ホントに。
渡辺ゆぱ：昨年は正直、「芸術」という分野をこのコロナ禍に行うことに自信がありませんでした。
でも、今は人生を豊かにできると信じて、「生活必需品」でも「必要至急の外出」でもないダンボールシアターをおすすめできます。
すがの公：コロナに鍛えられて、なんか少し悟ったとこあるよね、ボクら。
渡辺ゆぱ：ハムさん最近山に登っているのは悟りのせいですか？
すがの公：それは関係ない。
竹屋光浩：うわ関係なかった。
傍嶋史紀：（笑）

札幌を眺める。傍嶋

ダンボールシアターの魅力を述べてください。

渡辺ゆぱ：ダンボールが素材としてすごく良いですね。色とか質感も絶妙に良い。
傍嶋史紀：特殊な道具とかじゃなく自分の手で作るから、「ここをこうするからこうなる」とかを実感しやすくて、できていく過程が楽しい。
渡辺ゆぱ：みんなが作る側になれるのも良い。
傍嶋史紀：操演するときは人形(役)の気持ちになって操る感覚と、それを客観的に見て第三者的に動かす感覚が同時に起こるので、不思議だけど楽しいです。

ダブルピースに挑戦。竹屋

すがの公：照明当てながら観ててどう？
竹屋光浩：ダンボールの役者が、動かなくても味があるというか、何か語っているときがあります。ダンボールだけど『こいつしゃべってる！』ってなる！
すがの公：いやそう見えるように頑張ってますから（笑）
竹屋光浩：人間よりも上手じゃないかと思うことすらありました。それが不思議。

札幌とほっかむり。渡辺

ダンボールを動かすときは？

渡辺ゆぱ：あやつる時の気持ちで言うと『頑張れ…頑張れ…！』って応援している。その子達(ダンボール人形)のお手伝いをしている。って感覚です。激しく感情が動いたりすると例えば、一緒に怒っていたりはしますね。
傍嶋史紀：ただ、感情が大きく動く時も実際の動きとしては小さいので、最初はそのちぐはぐさ？に翻弄される（笑）
渡辺ゆぱ：あと物理的に気をつけていることは、力を入れすぎて人形の顔を潰さないようにしよう。ということかな（笑）
竹屋光浩：壊れるのか（笑）
すがの公：ダンボールだもんね。

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